「奇跡の小麦」って、どんな小麦なんだろう?番組で紹介されたのに、名前や買い方が分からなくてモヤっとした方、いませんか?そんなちょっとした気がかりを、ここで一緒に解決していきましょう。
2025年5月に放送予定の**『ガイアの夜明け』**では、「奇跡の小麦」が取り上げられます。
乾燥地でも育ち、未来の食を支える存在として注目される一方、予告では品種名や購入情報が紹介されていない様子。
この記事では、そうした“知りたかったけど出てこなかった”ポイントを事前に拾い上げて、番組視聴前に予備知識として押さえておきたい情報をまとめました。
奇跡の小麦の品種名とは?
実際の候補「キタノカオリ」と乾燥地向け研究開発品種
候補としてよく名前が挙がるのが、北海道生まれの「キタノカオリ」です。もっちり食感と香りのよさが人気で、多くのパン職人からも支持されています。
一方、乾燥地対応のコムギは、現在進行中の国際的な研究・開発プロジェクトで育種されているもので、明確な流通品種名はまだありません。
「高温耐性コムギ」「節水型耐乾性コムギ」といった名称で研究段階にあります。
品種名が伏せられる理由とは?
番組であえて品種名が出てこないケース、実はよくあります。たとえば開発中で流通前だったり、商標などの関係だったり。
辻本壽さんのように人物は紹介されても、あえて名前を伏せることでテーマを「モノ」から「意義」に寄せて伝えようとしているのかもしれません。
奇跡の小麦の購入方法・流通状況
一般消費者が買える場所は?
「キタノカオリ」は、道内の製粉会社や通販サイトで時折販売されていますが、人気が高く、予約制や業務向け限定も少なくありません。
乾燥地向けの研究品種については、現在もプロジェクト段階で、一般向けの流通はされていません。
パン屋や飲食店での使用例
「キタノカオリ」を使ったパンは、北海道と全国の一部ベーカリーで味わえます。
- ベーカリーカンスケ(岩見沢市):キタノカオリを使った石窯パンが豊富。給食パンも100%使用。
- ベーカリーベル(札幌市西区):「春よ恋」や「はるゆたか」と使い分けて提供。
- Loop a Bread(北海道):ドーナツや食パンに使用。SNSでも話題。
- UTSUBO BAKERY PANENA:バンズやハンバーガーで100%北海道産小麦を活用。
- DAPAS(北海道):4種の道産小麦を使い分け、パンごとの特性を引き出す。
- THE STANDARD BAKERS(関東):「キタノカオリブレッド」は小麦の甘みが際立つ人気商品。
3連休のお出かけで関東圏の方におすすめしたいのが、宇都宮のTHE STANDARD BAKERS大谷本店。東京駅でも人気ですが、本店にはカフェもあってモーニングやピザが美味しいです🤍
宇都宮駅からは車で20分くらいなので、レンタカーで餃子めぐりをすると宇都宮を満喫できます🥐🥟🫶🏻 pic.twitter.com/EZca2hWAsn— 女医ちゃん👩⚕️ (@joichan22) October 11, 2024
北海道 札幌市西区
ベーカリーベル本店2月中旬
いろいろなパンが並んでいます
甘めのパンを選んで帰宅
おやつに丁度よいです。 pic.twitter.com/GANLHYvQmD— GOMA@撮影アカ (@nikoncos) June 11, 2024
これらのパン屋では、香りや甘み、黄色みのあるもちっとした食感を活かした商品が看板商品や季節限定パンとして展開されています。
栽培地と生産者の取り組み
北海道を中心に、乾燥地の研究も進行中
「キタノカオリ」は北海道の十勝や空知地方などで栽培されています。
ただ近年の天候不順で、安定した生産が難しくなっている現実も。
一方、乾燥地対応の小麦については、鳥取大学乾燥地研究センターを中心に、JICAやJST、宇都宮大学などと連携しながら、アフリカやスーダンの乾燥・高温環境下での実用化を目指す研究が進んでいます。
どうして栽培が難しいのか?
「キタノカオリ」は、収穫直前に少しでも雨が降ると穂発芽という現象が起こり、品質が大きく落ちてしまいます。
赤さび病にも弱く、同じ畑で続けて作れない「連作障害」もあるため、手間がかかるんです。
最近は「蝦夷梅雨」や台風の影響もあり、「作りたくても作れない」という声も。
そんな苦労があるからこそ、今では“幻の小麦”と呼ばれるほどに。
開発の歴史と意義
誰が、どんな思いで育てたのか?
「キタノカオリ」は、1980年代から北海道農業試験場で長年かけて改良されてきた品種。
そして、乾燥地向けの研究開発品種は、辻本壽さんらが未来の食を見据えて、近縁野生種の遺伝子導入や分子育種の技術を駆使して育ててきたもの。
どちらも、「今ある環境でどう食を守っていくか」という思いが込められています。
「緑の革命」の次に来るもの?
1960年代の「緑の革命」は、世界の飢餓を大きく減らしました。「奇跡の小麦」も、そんな革新の流れの先にあるのかもしれません。
気候変動や食糧不足が課題になっている今、あらためて“育て方”や“選び方”を見つめ直すタイミングが来ているのかもしれませんね💦
まとめ
「奇跡の小麦」は、環境に左右されながらも、食の可能性を広げる希望の小麦です。
すぐには手に入らなくても、その背景を知ることで、いつものパンや選ぶ食材にも少し違った視点が持てるかもしれませんよね。あ~美味しいパンを毎日食べた~い!
コメント